2020年11月1日日曜日

2020/11/1 ふくしま生き物調査発表会がありました

今日はフォレストパークあだたらで恒例の「ふくしま生き物調査発表会」がありました。

福島大学の生物系研究室の学生と教員が日頃の研究成果を報告しました。


今年は感染症拡大防止対策のために、例年とは異なり人数を絞っての開催となりましたが、来年以降も開催するそうです。

来年はコロナ禍が収束して沢山の方が参加してくださるとうれしいです。


会場の周辺は紅葉が見ごろでした。

このアザミは何でしょうね?
わからないので撮影しましたが、やはりわかりません。
苞葉が大きいし多いです。
葉の画像が見たいですよね。
ないんです。



2020年1月4日土曜日

2020/1/4 新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

昨年は、8月の総会で高校生に研究紹介をしていただいたり、10月にはふじのくに地球環境史ミュージアムを見学しに行ったり、また、会誌の発送と併せて会員の皆様にアンケート調査を実施するなど、例年とは少し異なる取り組みをおこなってみました。

アンケートは現在約40人(4割弱)の方から回答をいただいております。6月上旬くらいまでは受け付けておりますので、まだ回答されていない方もお手透きの際にご回答ください。

さて、2016年から復活した観察会ですが、2019年と2018年は県外に遠征しました(正確には昨年は有志企画ですが)。ご参加いただいた方からは大変好評でしたが、県外での開催では学生や高齢の方が参加しずらいという問題もあります。今年の観察会は、実施の有無も含めて全く未定の状態ですが、もし、希望などございましたら是非ご意見をお寄せください。


今年は、災害のない穏やかな年になりますように。

新年の風景。福島大学理工棟から。

2019年10月9日水曜日

2019/10/5 ふじのくに地球環境史ミュージアム見学会

静岡県の県立博物館「ふじのくに地球環境史ミュージアム(ふじミュー)」の見学会を開催しました。静岡県には長いあいだ県立の自然史博物館がありませんでしたが、地元NPOの30年に及ぶ活動が実を結び、2016年にふじのくに地球環境史ミュージアムがオープンしました。実は、福島県もまた、県立の自然史博物館がない県なのです。そのため、福島県の自然史資料は個人の家で保管されていたり県外の博物館に収蔵されていたりして、アクセスしずらい状況にあります。ふじミューの見学を通して、福島県で自分たちにできることを考えようという企画でした。


展示ももちろん素晴らしかったのですが、一番印象に残ったのはボランティアスタッフの層の厚さです。廃校になった高校の校舎を再利用しているのも、ふじミューの特色の一つですが、箱(建物)ではなく中身(人)に予算を割こうという意志が伝わってきました。学芸員の岸本さんが「ふつう、館の目玉といえば貴重な収蔵資料を挙げますが、うちの館の目玉は人(人材)です!」とおっしゃっていたのも印象的でした。


ボランティアスタッフの作業部屋そのものを展示として公開しています。ボランティアスタッフにによる手作りの展示の他、作りかけの標本や作業風景を見たり体験したりできるようになっています。展示室とバックヤードの中間という意味で「ミドルヤード」というそうです。写真は、ミドルヤードで化石の発掘作業をを体験しているところ。


展示室はすべて学校の教室を利用していて独特の世界観があります。展示を見てハマった高校生に文化祭で再現して欲しいなど、勝手な願望を抱いてみたり。


地球家族会議の様子。10分程度の時間を使って行う対話型の展示。この時のテーマは「チョコレート」でした。チョコレートの生産地と消費国に目を向けることで、末端消費価格に対して生産者が得る報酬が低すぎる現状に気が付いてもらうプログラムでした。すべての展示において、環境問題を「自分自身の生息環境の問題」としてとらえさせようとする意図を感じました。

とても有意義な見学会となりました。お忙しいところお時間を割いてくださった岸本さんと早川さん、そして、スタッフの皆さまに、心より感謝申し上げます。(水澤)

2019年9月26日木曜日

2019/9/23 ヒガンバナが咲き始めました

秋ですね。福島市内も朝は肌寒いくらいです。植物たちもすっかり秋のラインナップとりました。


福島大学の人文棟とM棟の間のヒガンバナが咲き始めました。日本のヒガンバナは3倍体なので基本的には種子ができず、球根で増えていきます。この場所は数年前の除染の際に表土を剥がされていますが、ヒガンバナの球根までは到達しなかったようで毎年沢山の花茎が立っています。



福島市小鳥の森の様子です。ガマズミの果実とハギの仲間が目立っていました。ジョロウグモもブリブリに育っています。はちきれそう、、、。



こちらは9月17日にいわき市の山林で見かけたオヤマボクチの、、、開花終了後で果実成熟前?ちょっと自信がないです。オヤマボクチはキク科の多年草で、地元ではヤマゴボウと呼びます。葉にやわらかい毛がはえているので、これをお餅を作るときのつなぎとして使っていたようです。凍み餅といって、道の駅などでお土産として売られているのをよく見かけます。(ちなみに、ヤマゴボウ科の植物とは全く別物です。ヤマゴボウ科の帰化種、ヨウシュヤマゴボウは有毒です。)

(水澤)

2019年5月6日月曜日

2019/5/5 「さしお」じゃないよ「さいそ」だよ

 黒沢研の学生の調査補助で,いわき市の差塩湿原に行ってきました(補助というのは建前で,遊びでついていっただけですが)。差塩とかいて「さいそ」と読みます。地元の方が皆やさしくて,素敵な調査地でした。隣の農家の方が,お昼ご飯にと「おこわ」をくださいました。大変おいしかったです。
 ミツガシワの群生地として有名だそうです。現地の看板には「開花期の4月下旬~5月上旬にはミツガシワの花で埋め尽くされる」とありましたが,実際は写真のような感じでした。湿地の端に人工的に作った池があり,その中には確かにたくさん咲いていました。
人工池のミツガシワ。ピントが。。。


湿原の様子。一面がミツガシワに覆われ,,,てはいませんでした。木々の間から花をつけた桜の木がのぞいています。


 

 また,野生のサクラ類がちょうどシーズンを迎えていて美しかったです。個人的には,ソメイヨシノの桜並木よりも,木々の隙間から顔をのぞかせる野生の桜の方が,自然な感じがして好きです。学生の言語で表記してみましょう。野性味が深くて尊い。
 カスミザクラっぽい桜と,エドヒガンとヤマザクラの雑種っぽい桜と,オオヤマザクラっぽい桜が混在している感じでした。サクラは雑種を作るので同定が難しいですのですが,個人的に好きなために無駄に推してしまい,調査の主役である卒研生には申し訳なかったと今更反省していますが,もう遅いですね。同定手伝うから許してね。
 


福島大学のキャンパスのアカマツ。雄花はまだ固い。

今年は去年と比べると植物のフェノロジーはやや遅い印象です。去年の春先がかなり暑かったのに対して,今年は4月の中旬にも降雪がありましたから,当然といえば当然です。写真は福島大学のアカマツですが,雄花がようやく姿を現したところです。とはいえ,連休中にキャンパスのフェノロジーはだいぶ進みました。ケヤキは完全に展葉し,ツツジ類も咲き始め,林冠にはクマバチがホバリングしています。今日は,目の前をオオスズメバチが通り過ぎていきました。そう言えば,昨日は弁天山でクマの目撃情報があったそうですね。キャンパスのクマもそろそろ出るころでしょうか。

皆さま,連休明けの実習や調査,気を付けて行いましょう。

(水澤)

2019年4月8日月曜日

2019/4/8 早春のお花 会津若松の鶴ヶ城

4月7日に会津若松の鶴ヶ城に行ってきました。桜の蕾はまだ固く,開花までもう少しかかりそうでしたが,林床はスプリングエフェメラルの最盛期でした。スプリングエフェメラルは早春の林床で短期間だけ開花して,林冠が茂るころには地上部が消えてしまうという生活史を持つ,儚い多年草たち。

,,,ですが,念には念をってことでgoogle翻訳でephemeralを調べたら,"儚い"とか"刹那的"といった意味の他に,名詞として"一年草"という訳が出てきました。そうなん?

福島大学の金谷川キャンパスでは,4月6日にツバメ,4月8日にソメイヨシノの開花を確認しました。ようやく,待ちに待った春が来たようです。

カタクリ


キバナノアマナ(であってると思う)


アズマイチゲ(であってると思う)

左右に桜が植えられていますが,まだ蕾。イベントの看板はド派手ですが日付がありませんでした。桜が開花したら始まるのかな?


2018年12月31日月曜日

2018/12/31 やり残したことはございませんか

今年も残すところあと4時間弱となりました。福島県生物同好会会員の皆様は,やり残したことはございませんか?

私にはやり残したことなんてありません。常に,自己実現に向けて全力投球。悔いのない人生を送っていますから!





,,,嘘です。すみません。

9月の末に実施した佐渡ヶ島での観察会を,ブログにアップしようと思っていたのに,あっさりと日常の喧騒に流されて先延ばしにしてしまいました。一方で参加者の皆様は,ハイクウォリティな画像を続々とSNSにアップロードされる。私はといえば,「いいね!」を押しながら,完全にタイミングを逃したことを悟ったのでありました。


最後のチャンスです。年末のご挨拶にかこつけて,佐渡ヶ島の観察会の様子をご報告します。

行きは16:00新潟発,18:30佐渡ヶ島着のおけさ丸(佐渡汽船)という船に乗船しました。福島大学からだと,12時に出発してちょうどよかったと思いますが,方向感覚に自信のない方は,さらに30分くらい余裕を見ておいた方がよいかもしれません。新潟の道路は複雑で,途中で道に迷い,あわや乗り遅れるところでした。別の車は,間違えて新日本海フェリーの乗り場に向かってしまい,やはり乗り遅れそうになりました。ちなみに,13時に大学を出発した車は,乗り遅れました(笑)。

船内の様子です。お酒が飲める席と飲めない席があります。宴会を始める前に確認しましょう。

餌をやる乗船客が多いためと思いますが,人がいる場所にカモメが集まってきます。
でも,野生生物に餌を与えるのは,あまりよいことではありませんね,,,。



メインは二日目でした。新潟大演習林トレッキング組と,海岸ドライブ組に分かれて行動しました。私は海岸ドライブ組でしたが,生き物以外にも見るものが沢山あって楽しかったです。


今回は,主に大佐渡の北側をドライブしましたが,かっこいい地形が沢山ありました。この写真は岩谷口にある心霊スポット的な洞窟です。「竜眼の池」という伝説もあるらしく,手書きのパネルが設置されていました。写真は,バッドディテクターでコウモリを探そうとしているところです。残念ながらコウモリはいませんでした。


上の写真は大野亀と呼ばれている,独特な形をした丘。大野亀はトビシマカンゾウの自生地として有名ですが,ジオサイトとしても登録されいています。地層の間に溶岩が入り込んで形成された地形らしいです。下の写真は海岸の岩場に生えるクロマツ(たぶん)です。特に佐渡の観光資源としてアピールしている感じはありませんでしたが,大佐渡の北側にはこのような風景がいくつもあり,とても風情がありました(写真が下手くそなので,イマイチ伝わらないかもしれませんが。)。


佐渡ヶ島に行ったら見ずには帰れません。トキです。上の写真はトキの飼育個体,下の写真はトキの野生化した個体と野生のアオサギです。RICHOのWG-40wで撮影していますが,近づくと逃げてしまうので解像度が粗々です。


トキを撮るなら,この人たちのように本気のカメラで挑まないとダメですね。二人とも,バシャバシャバシャバシャ~!って感じで撮影していました。


トキのポストと,着ぐるみと,ステッカーです(車はレンタカー)。ステッカーは,「私はトキを大切にする行動をとると誓います。」的な誓約書(?)的なものにサインをすると,もらえます。トキに対する島民の思いが熱すぎて火傷しそうでした。


ちなみに,日本のトキは2003年に最後の個体が死亡し,絶滅しました。現在,佐渡ヶ島に生育しているトキは,中国大陸の個体を人為的に導入したものです。しかし先日,環境省のレッドリストにおけるトキの扱いを「野生絶滅」から「絶滅危惧IA類」へと,1ランク下げることが検討されているというニュースが報道され,巷をにぎわせています。

実は,コウノトリでは既に,再導入個体群を「絶滅危惧IA類」とする措置が講じられています(今回ほど話題にならなかったような気がしますが,知名度の問題?)。再導入した個体が定着するのは喜ばしいことですが,「いちど絶滅したものは戻らない」という事実が見えにくくなってしまうのは,やはりよくないと思います。これを機に議論が進み,「再導入された集団でかつ,絶滅危惧種と同じように保全していく必要のある種」という意味合いの,新しいカテゴリーができるとよいのかもしれません。






よしっ。そろそろ満足です。もう思い残すことはありません。ないかな,,,。いや,今更思い出しても仕方がないじゃないか。そのための忘年会だったじゃないか。

もう,やり残したことはあきらめて,新年を迎えましょう。
皆様,良いお年を。

(水澤)

2018年10月1日月曜日

2018/9/23 あだたら生物クラブ「結実率」最終回

福島生物の水澤です。

3年間のシリーズものとして取り組んできた「あだたら生物クラブ『結実率』」が最終回を迎えました。

今年の参加人数は7人と少なめでしたが、高校生が3人、大学生が2人と、若者の参加率が高かったです。

「開花痕を使って結実率を推定してみよう!」という企画です。コバギボウシのように、落花した後も花柄が残るタイプの植物では、けっこう正確に推定できているようです。

メマツヨイグサとコバギボウシの2種について、三年分のデータが得られました。メマツヨイグサの結実率はほぼ100%で、1つの果実に種子を400個ほど付けることがわかりました。

毎回、「メマツヨイは要注意外来植物です。繁殖力のすさまじさを感じさせますねえ。」とか言いながら観察会を進めていますが、種子数の割には株数が少ないのは不思議です。発芽率は低いのかもしれません。


フォレストパークあだたらの担当者の方からは記録に残る形で成果報告をしてほしいというリクエストを頂いていますので、次号の福島生物でご報告したいと思います。


メマツヨイグサの種子を数えています。皆さん真剣です。


この日の主役。サンプリングしたメマツヨイグサを振り回して大興奮。


主役が脱走を図りました。





2018年7月16日月曜日

2018/6/24 優しいジャイアンによる生き物紹介 その5『浄土平に行ってきました』の巻き

福島生物の水澤です。
ようやく東北南部も梅雨が明けました。夏です。夏ですから、暑いのは当然ですが、それにしても暑すぎます。暑すぎて、街中のカラス達は嘴が半開きになっています。(ごめんなさい。写真はありません。気になる方は、暑い日の夕方にカラスの様子を観察してみてください。くれぐれも、熱中症にはご注意ください。)

こんな暑い日には、梅雨の浄土平に思いを馳せて、気分だけでも涼しくなろう!今回ご紹介するのは、梅雨の浄土平に咲く花々です。(別に、アップロードを先延ばしにしているうちに、梅雨が明けちゃったとか、そういうアレじゃないですから!)


今回、本文は短めですが写真を沢山頂きました。どれも綺麗なので全部アップします。初期のころと比べて、写真が上手くなっている気がします。若者は成長が早くてうらやましい。

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M田です。

6月24日(日)に浄土平に行ってきました。ビジターセンターの駐車場に車を止めて、鎌沼を一周しました。天気も良く、絶好の登山日和でした。

クロマメノキやアカモノなど、釣鐘状の花が咲くツツジ科の植物がたくさん咲いていました。それだけではなく、チングルマやミツバオウレン、ゴゼンタチバナなども咲いていました。また、ピンク色になったシャクナゲの葉がありましたが、これは病気でしょうか?よろしければ教えて欲しいです。


↑チングルマの花。花と実の両方を見ることができました。

↑チングルマの実。これだけを見るとバラ科というよりもキンポウゲ科に見えてしまいます。

↑ミツバオウレンは、鎌沼の縁のスゲに埋もれるように咲いていました。

↑ガンコウランも、地味な花を咲かせていました。

↑咲き始めらしいハクサンチドリがひっそりと咲いていました。

↑湿原の方にはイソツツジが咲いていました。

↑シャクナゲの謎の葉。肥大はしていなかったためモチ病ではなさそうでした。
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シャクナゲの謎の葉について、「よろしければ教えてほしいです。」とありますが、まったくわからん。なんじゃこりゃ。こういう時はgoogle先生に聞くのが一番です。「植物+病気+図鑑」で検索すると、こんなウェブ図鑑がヒットします↓

一番近いのはモチ病かなあ、、、と思ったわけですが、M田君は「肥大していないのでモチ病ではなさそう。」と書いていますね。ぐぬぬ、、、この辺までは自分で調べたっぽいな。


よしっ、ここは大人の洞察力で対抗だ!よく見ると、ピンク色の謎の葉は、本来は花がつく場所に出ているように見えるので、おそらく花弁が葉化したものだろう。という訳で、「花弁+葉化」で検索してみたところ、こんなプレスリリースがヒットしました↓

「花」を「葉」に変える病気の謎を解く - 原因遺伝子の発見と発症メカニズムの解明 - http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2014/20140318-3.html

ファイトプラズマという病原菌が花の分化を阻害することで、花弁が葉化してしまう病気があるそうです。もともとはアジサイで知られていた現象らしいですが、多様な分類群に感染することがわかっているようです。浄土平のシャクナゲが、ファイトプラズマのせいでこのようになっているのかどうか、本当のところは結局よくわかりませんが、一つ勉強になりました。

2018年5月25日金曜日

2018/5/20 優しいジャイアンによる生き物紹介 その4『土湯ビッキ沼に行ってきました』の巻き

 こんにちは。福島生物の水澤です。ついに、4月はブログ更新ができませんでした。。。っていうか、5月も下旬に入ってるし!

 さて、今回M田君が紹介してくれるのは、土湯の植物です。そうです。珍しく県内です。既に気が付いている方もるのではないかと思うのですが、このブログ、「福島の生物を紹介します」といいながら、実際には(M田君の個人的な事情により)長野県の生き物ばかり紹介しています(笑)。

 でも、今回は県内です!福島市街地からも近いです!(車があれば)。興味を持った方はぜひ行ってみてください。ビッキ沼の近くには空カフェという落ち着いた雰囲気のカフェもあっておススメです。

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M田です。


 土湯のビッキ沼に行って来ました。今年は花期の前傾が著しいため、運が良ければヒメサユリとモリアオガエルが見れるかと思い訪れたのですが、残念ながら両方ともまだで、見ることはかないませんでした。しかし、さまざまな花を見ることができました。またそれらにも著しい前傾が見られました。

 ウリハダカエデがもう実をつけていたり、コミヤマカタバミももう果実を残すばかりとなっていたり、ツクバネソウや菌従属栄養性植物のギンリョウソウが咲いていたり、バイケイソウは1mを超え、マルバダケブキも蕾をつけていました。これらの植物は、およそ半月〜1ヶ月程度早いように思えました。また、盛夏に咲くはずのマイヅルソウも花をつけていました。それだけではなく、ヤマサギゴケもありました。最初はムラサキサギゴケかと思いましたが、確認して見ると有毛だったため、ヤマサギゴケと判断しました。

 他にも巨大なヤブタビラコのような植物がありました。これについてはよくわからなかったのでできれば教えて欲しいです。





↑結実しているウリハダカエデ




↑本文にはないけど、カタクリの果実かな?




↑みんな大好きギンリョウソウ




↑ヤマサギゴケ?







↑巨大なヤブタビラコのようなもの

(とある読者の方から、「ブログの文章はM田君ご本人が書いてるの?」という質問をいただきました。いつもは、内容が変わらない程度に水澤が手を加えたものをアップロードしていますが、今回は出血大サービス。原文のまま載せました。)
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「今年は花期の前傾が著しい。」本当にそうですね。私も海岸沿いで開花前のアカマツの雄花をサンプリングする予定だったのですが、完全にタイミングを逃してしまいました。

 ただ、1カ月は言い過ぎかもしれません。図鑑に記載されている開花時期などは、その植物の、最も代表的な生育環境における情報だけが記載されていることもあります。代表的な生育地よりも標高が低かったり高かったり、あるいは分布の北限・南限に近い場所などでは開花時期も変わってきます。

 今年のビッキ沼の開花状況が例年と比べて早いと言えるかどうかを知るためには、継続的な観察が必要です。ですが、すこし邪道な方法として、このようなブログ上の記録と比較するというのも意外と重宝します。(ブログは出版物ではないので、その情報をどこまで信用するかは自己責任です。)


 さて、ヤマサギゴケとヤブタビラコについては、福島大学の黒沢高秀先生からコメントを頂きました。

 ヤマサギゴケ、ムラサキサギゴケ、サギゴケの三つを区別する必要があるかどうかは、議論の余地があるところだそうです。YListでは、サギゴケMazus miquelii Makinoの別名として扱われているみたいです。
http://ylist.info/ylist_detail_display.php?pass=8328

 「巨大なヤブタビラコのような植物」については、写真からは判断付きかねるそうです。ただ、よく似ているコオニタビラコ Lapsanastrum apogonoides (Maxim.) J.H.Pak et K.Bremerが福島では珍しい種であることと、両者の生育環境の違いを考えると、今回M田君が見たのは、おそらくヤブタビラコ Lapsanastrum humile (Thunb.) J.H.Pak et K.Bremerであろう。ということでした。

2018年3月25日日曜日

2018/3/11~15 優しいジャイアンによる生き物紹介 その3『フクジュソウを見てきました』の巻き

福島生物の水澤です。1週間にも及ぶ生態学会にフルで参加した後、たちの悪い風邪にかかってしまいました。熱でうなされる私の枕もとでスマホが、優しいジャイアンことM田君からの観察報告を受信します。

待ってね、M田君。いま、、、いま、UPするから、、、_(:3 」∠ )_





まる三日寝も込みました。気がつけば季節はすっかり春ですねえ。

UPしました!↓
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M田です。

群馬県吾妻郡中之条町にフクジュソウを見に行ってきました。行ってきた場所は標高600m程度の山間地で、点々とした集落とその周りに棚田や段々畑ができています。ここにはあちこちにフクジュソウ群落があり、それらの群落を総計すると県内でも最大規模の大きさになります。このフクジュソウ群落は、杉の植林地ではなく山間の集落付近や開墾した場所、および墓地などを中心に見られます。今回の観察では7分咲き程度でした。

ここのフクジュソウ群落は大規模であるため、最初は植栽だと思っていましたが、群落によって萼片と花弁の長さの比が違うという個体差が見られることと、この集落が昔からあることを考えると、森林を人間が伐採し、盛り土や切り土をしてできた場所にフクジュソウが芽生え定着したあと、現在は人間が保護し、一種の共生状態になっているのかもしれません。

群落ごとの差異が遺伝的なものであり、遺伝的及び地理的に隔離されていることを検証するには、ポリネーターが群落間を行き来していない、もしくは行き来が極めて乏しいことを確認する必要があると考えられます(*)。今回はポリネーターの姿を見ることは叶いませんでしたが、来年も訪れて経過観察をしたいと思います。
フクジュソウ


フクジュソウ


また、典型的なミチノクフクジュソウの群落も見つけました。しかし見つかったのが一群落だけなので、周辺を中心にもっと探したいと思います。高校時代に筑波の実験林で見たのですが、ミチノクフクジュソウはフクジュソウと交雑して、フクジュカイと呼ばれる雑種を作ります(**)。フクジュカイは三倍体であるため不稔です。形態だけでフクジュカイを見分けることは、植物の栄養状態なども影響するため確実とはいえません。そのため、花の時期にマーキングしておいて、実の時期に結実の有無を確認しに行くことが重要だと考えられます。
ミチノクフクジュソウ(?)

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(*)このように、地理的に離れた植物群落の間で遺伝的な交流があるのかどうかを知りたい時って、ありますよね? b(^∀^ )  そんな時は、「マイクロサテライトマーカー」です!群落間に遺伝的な交流があるのかどうかを、DNAレベルでサクっと調べることができちゃいます!。。。と思ったけど、フクジュソウのマーカーは開発されていないようですね。倍数体はデータの扱いが厄介なので、研究者から敬遠されているのかもしれませんね。。。


(**)補足説明をすると、フクジュソウAdonis ramosaは4n=32の4倍体、ミチノクフクジュソウAdonis multifloraは2n=16の2倍体(Nishikawa 1989, JJB, 64:50-53)、交雑すると3n=40の3倍体ができて、それがフクジュカイってことみたいです。

私はミチノクフクジュソウの実物を見たことがないので、送ってもらった写真では判断がつかないのですが、もし本当にミチノクフクジュソウとフクジュソウが同所的に生育しているとしたら面白いですね。3倍体のフクジュカイを介した遺伝子流動によって、フクジュソウの形態変異の幅が広くなっているかもしれません(3倍体の非還元配偶子3nと、2倍体の正常な配偶子nが接合したら、4倍体4nになる)。最近、自分の論文を書きながら、3倍体を介した2倍体と4倍体集団間の遺伝子流動を調べるのも面白そうだなあと、思っているところです。

他にもイヌノフグリやイワヨモギなどいろいろな報告をいただきました。全部を紹介できなくてごめんなさい。

2020/11/1 ふくしま生き物調査発表会がありました

今日はフォレストパークあだたらで恒例の「ふくしま生き物調査発表会」がありました。 福島大学の生物系研究室の学生と教員が日頃の研究成果を報告しました。 今年は感染症拡大防止対策のために、例年とは異なり人数を絞っての開催となりましたが、来年以降も開催するそうです。 来年はコロナ禍が収...