さて、今回M田君が紹介してくれるのは、土湯の植物です。そうです。珍しく県内です。既に気が付いている方もるのではないかと思うのですが、このブログ、「福島の生物を紹介します」といいながら、実際には(M田君の個人的な事情により)長野県の生き物ばかり紹介しています(笑)。
でも、今回は県内です!福島市街地からも近いです!(車があれば)。興味を持った方はぜひ行ってみてください。ビッキ沼の近くには空カフェという落ち着いた雰囲気のカフェもあっておススメです。
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M田です。
土湯のビッキ沼に行って来ました。今年は花期の前傾が著しいため、運が良ければヒメサユリとモリアオガエルが見れるかと思い訪れたのですが、残念ながら両方ともまだで、見ることはかないませんでした。しかし、さまざまな花を見ることができました。またそれらにも著しい前傾が見られました。
ウリハダカエデがもう実をつけていたり、コミヤマカタバミももう果実を残すばかりとなっていたり、ツクバネソウや菌従属栄養性植物のギンリョウソウが咲いていたり、バイケイソウは1mを超え、マルバダケブキも蕾をつけていました。これらの植物は、およそ半月〜1ヶ月程度早いように思えました。また、盛夏に咲くはずのマイヅルソウも花をつけていました。それだけではなく、ヤマサギゴケもありました。最初はムラサキサギゴケかと思いましたが、確認して見ると有毛だったため、ヤマサギゴケと判断しました。
他にも巨大なヤブタビラコのような植物がありました。これについてはよくわからなかったのでできれば教えて欲しいです。

↑結実しているウリハダカエデ

↑本文にはないけど、カタクリの果実かな?

↑みんな大好きギンリョウソウ
↑ヤマサギゴケ?
↑巨大なヤブタビラコのようなもの
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ただ、1カ月は言い過ぎかもしれません。図鑑に記載されている開花時期などは、その植物の、最も代表的な生育環境における情報だけが記載されていることもあります。代表的な生育地よりも標高が低かったり高かったり、あるいは分布の北限・南限に近い場所などでは開花時期も変わってきます。
今年のビッキ沼の開花状況が例年と比べて早いと言えるかどうかを知るためには、継続的な観察が必要です。ですが、すこし邪道な方法として、このようなブログ上の記録と比較するというのも意外と重宝します。(ブログは出版物ではないので、その情報をどこまで信用するかは自己責任です。)
さて、ヤマサギゴケとヤブタビラコについては、福島大学の黒沢高秀先生からコメントを頂きました。
ヤマサギゴケ、ムラサキサギゴケ、サギゴケの三つを区別する必要があるかどうかは、議論の余地があるところだそうです。YListでは、サギゴケMazus miquelii Makinoの別名として扱われているみたいです。
http://ylist.info/ylist_detail_display.php?pass=8328
「巨大なヤブタビラコのような植物」については、写真からは判断付きかねるそうです。ただ、よく似ているコオニタビラコ Lapsanastrum apogonoides (Maxim.) J.H.Pak et K.Bremerが福島では珍しい種であることと、両者の生育環境の違いを考えると、今回M田君が見たのは、おそらくヤブタビラコ Lapsanastrum humile (Thunb.) J.H.Pak et K.Bremerであろう。ということでした。